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アルタイルの出生から本編までの捏造。その? 2で写本を読んで、アルタイルの心情とか生い立ちを垣間見る機会があり、すごく彼を解き明かしたいなあ・・と思いました。 アルタイルは本編、本編後も勿論好きですが、それ以前の生い立ちとかどのように暗殺技を訓練されたのとかを思うとたまらなくなります。 この、2の写本にアルタイルの手記かなり濃密にいろいろ書いていて、ときに理知的にときに感情的になるそれは、彼の人間性が見えてすごくいい・・ 本当は愛情深いんだな・・と
(アルムアリム→アルタイル)
人は鳥の様に空を飛べやしない。人間には羽も翼もない。
しかし、高所より落下する際の姿は飛翔するかのように見える。でもその姿は次の瞬間の死を意味している。
高いところより身を投じたら命を落とす。だからこそ高いところから落ちるという行為(それ以前に高所に身を置くと言う行為)には恐怖が付きまとう。 それは地を這う生物が生まれながらに持つ本能であろう。人もそれに同じ。
しかしもし、そういった感情が欠如した人間がいたとしたら? 死ぬことを恐れない、人間がいたとしたら?
いや、それでなくともいい高いところから落ちることに快感を感じる人間がいたとしたら?
これは調教するものでもなく、植えつけるものでもなく、どこか天性のものなのだろう。
私は今、それを感じている。
どういうものなのかと他人に問われれば明確な説明などできないが、己の中にある直感で分かる。
目の前の藁の中ひとりにこにこと笑うまだ年端もいかない少年。
少年の傍には、もはや肉塊となった二つの塊がある。
それは数秒前までは人の形をしていた。
それは少年の両親だった。
肉塊となった人間が落ちてきた上を見つめる。
太陽光を直接浴び、感じる眩しさに、思わず頭に乗せていたフードを更に目深にかぶり直す。
光をかろうじて見られるように片目を隠し目を凝らした。
天高く伸びる崖の上には、黒い影を作った豆粒ほどの大きさの突起物が見える。処刑台だ。
幾人もの罪人があそこで首をくくられ、両手を背後に縛られ、下に落とされている。
処刑台の上では鷹が弧を描きながら舞っていた、そして暫くのちに足場に羽を休めて止まる。
鷹が処刑台に来るのはおそらくそこに飛び散った人の肉片が残るからだろう。または、死者の血の匂いを嗅いできてるのかもしれない。
「少年よ、お前は怖くないのか。死を恐れないのか。」
問いかけると年は笑う。
こちらの言葉の意味など、理解してないのかもしれない。
「いいだろう・・」
そう、何も理解しないからこそ。
私はひざまずいてその少年を、藁の中より持ち上げる。 目を見つめた、鳶色の目をしていた。
それが、私と彼との出会い。
初めはそこに愛など、なかった。
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