memo

一週クリアしました。
開発時よりずっと気になっていたタイトルでした。日本には来てくれないのではと残念でしたが、今年UBIがローカライズしてくれると聞き発売を非常に楽しみにしておりました。
中世の十字軍の歴史をリアルなCGとストーリーで硬派な路線で描いてくれるゲームなど滅多にありません。
その意味でもこのゲームは希少で価値があるように思えます。

謎を含みつつ先が気になる展開を持ったストーリー、影を背負った主人公とその相棒のやりとりの面白さ、世界観、背景、BGM、これがすべてが中世の雰囲気を醸し出し、最後まで手ぬきせずに高いクオリティで作ってくれたことに感謝したいです。
十字軍の衣装を着て、中世の町を動くだけですごく楽しかったゲームです。
背景では大聖堂の中の作りこみが特にすごく、BGMはラストにかけて讃美歌のようなものが耳に残るようになり印象的でした。スタッフの意気込みを感じます。

ゲームプレイでメインとなる戦闘はかなりリアル路線です。
動きはもっさりしてるように見えますが、重い甲冑を着こんでいればこうなるだろう、という人の動きです。
一人の敵を相手にしていても背後から容赦なくざくざく切られ、敵へのターゲッティングができず近寄ってもプレイヤーキャラクターの向きがおかしいと剣は宙を切ることになります。
また武器は2～3人切り付けたら容易に摩耗し、そのまま使いつづけると折れてしまい一気に戦闘が不利になります。
すごい動きをゲームでやりたい、という人にはこのゲームは楽しくないかもしれませんが、少し難易度の高いリアル指向の戦闘をしない人ははまるでしょう。
逆にリアルだからこそ、うまく立ち回れるようになるとそれだけで映画のワンシーンの様な生きてる人間が戦ってるという映像を作り出すことができます。そしてそれができた時がすごく楽しい。

またこのゲームで難所になるだろうと思うのが、成長要素があるのにセーブはオートセーブだけということでしょう。筋肉、呪い、武器などの攻撃特化にするか、防具、体力の防御を優先的に伸ばすか、それともまんべんなく伸ばすか。まんべんなくやってましたら、3章からの敵の猛攻にあまりにも耐えられず苦労させられました。ポイントは使わずにとっておき、必要になったときに割り振るというほうのがいいかもしれません。

そして一番気になったのが、EDです。続編を期待していいのでしょうか？
あまりにも盛り上がったところでエンドクレジットでした。そこまで夢中になってプレイしていただけにこれで終わってほしくないという思いがあります。デンズとエステバン、そしてデンズの父ジャンの今後が非常に気になります。
私はいいゲームだと思います。
中世の十字軍の一人となり、リアルな戦闘ができるゲーム。
そこそこ期待してプレイしたのですが、期待以上のものがここにはありました。

蛇足かもしれませんが、いくつか気になったことを。
このゲームのオンラインcoopもありますが、野良では一回もマッチしたことがないので、マルチをしたい方はフレンドを誘うしかないと思います。
また、楽しみにしていたゲームだけに、海外での評価の低さが気に障りました。これは、十字軍は実は信仰心もなく最後には略奪と冒涜の限りをつくした私利私欲にまみれた集団になっていたということをゲーム内で苦言している点が欧米といったキリスト圏では問題であり、あの評価だったのではと思っております（これはあくまで個人の予想です）
それほど、血にまみれた十字軍の影の部分をこれでもかというほど描いております。
それに決して出来の悪いゲームではありません、逆に非常にいいゲームでした。