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その時好きなものや思ったことなどをゆるく語ってます(ゲームとアニメ、ドラマ、他) ※はじめに、をご一読ください

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pit stop を見た

アメリカ産のゲイムービー。
久しぶりのリージョン1なのでリージョンフリーデッキをごそごそと取り出してPCにつないで鑑賞。
はじめHDMIで見てたんですが音量があまりにも小さいので結局コンポジット出力でみたのでなんだか画像粗いし暗いし・・
しかし、しかし、映画は最高でした。
あまり期待もしないで何気にみたのですが、すごくはまった

ここ最近みた新作ゲイムービーのなかで一番ヒットしました。



ゆっくりと流れる時間の中で余計な描写は省き、登場人物の日常とその中で生じてる苦悩をリアルで等身大に描いていて好感が持てます。
主人公とそれを取り巻く人物も中年期に差し掛かったものが多く、人生に疲れを感じ始めているところがあり、若いころのエネルギーもなくし「心休まりたい」と思ってるキャラクターが多く、主人公ふたりもそう。

主人公の一人は結婚して子供もいながらもゲイ、妻もそれを認知してて二人は夫婦生活を無くしている。
妻は他にボーイフレンドをつくり、夫は出会い系で男と知り合っている。
ふたりは分かれることもできるが、子供がいるから、という理由で離婚はせず。
完全に冷めてる?と思いきや、妻がデートから帰ったあと(そのデートは失敗に終わった)寄り添いあい眠るシーンなどもあり、辛いときは心の支えになってもいるよう。

もう一人の主人公(ジャケットの左)はスパニッシュ系のゲイ、かつての恋人は意識が戻らない状態で病院で人工呼吸器につながれている。
仕事帰りに病院に頻回に訪れ、雑誌のコラムなどを読み聞かせてみている。まだ愛しているのかと思いながらも、たまに「僕の声が聞こえている?」と聴く、が返答もなくくじけそうになる。
どうも病院に訪れるというのは義務感とかそういうのもありそう。この彼がこの町を離れられないのもこの目覚めないかつての恋人が足かせになっているもあるだろう。
恋人の姉が訪れ、その姉との交流。
「彼の両親は来ないのか」という主人公の問いに、姉は言葉をにごらす。どうも意識不明の恋人は両親との折り合いが悪かったらしい。
ここらへんは詳しくは述べられてませんが、ゲイということで両親は息子と縁が切れてるような感じなのかと考えてしまう。
この映画には、「そういう状態」になって登場する人物が多くここまでどういう経緯があったのかは説明されてないことが多い。恋人が昏睡になった理由も不明。病気なのか事故なのか。
しかしその「映画内で説明されていない」ということは見るものを不快にさせることはない。
登場人物の隣で見守っている立ち位置にさせてくれる。
バーで話している登場人物の話をまるで隣で聴いているかのようなイメージにちかい。
この主人公には若いやはり同じくスパニッシュの恋人もいるのですが、年齢差もあるのかうまく行かず映画の途中で別れてしまいます。
そのとき電話で「君は若いから、なんでもできる。どこにもいける、学校にいったりも・・」と諭しますが、それは「自分は年をとっているからこの町から動けない」と言っているようで、やはりそこに意識不明の恋人を見捨てられないとも思うのでしょう。

こんなドラマが実はこの映画のほとんどを占めます。
自分は鑑賞しながら、ジャケットにいる二人のキャラクターはいつ出会うのだろう、どんな恋愛をするのだろう?と期待していたのですが・・
二人が出会うのは本当にラストの20分くらい・・
やっとであったと思うのですが、この二人の出会いはドラマチックでもなんでもなく、やっぱり出会い系です。
その出会い系のシステムも良く分からないのですが、おそらくネットで連絡先交換、相手の顔写真交換、電話でやりとりし、出会う、かんじなのでしょうか?
ここもやはりひどく説明不足です。

なのか「写真で見るより男前だな」なんて言い合い、二人はビールを飲み、
「犬飼ってるんだ、うちは猫がいる」などと会話し(犬や猫の描写も映画にはところどころ入ってて、それでどっちの主人公を描いてるかが分かる。たまに足だけ、家具と動物だけ、などという表現もあるので・・、これもうまいなあと思った)
どうもお互い好印象をもったのか、片方は洗面所へ。
その間にお互いブレスケアとかしてるのがほほえましくて、この映画で初めて微笑んでしまったシーン。
そして二人はキスをし、ベッドに入る。

ベッドシーンはそこそこあるけど、上半身しか移さないとううストイックさ。
見えないところでやってるのはわかるんですが、映しません。
これもよかった。

本当にこの映画は「見えないシーン、見えない時間の間に何をしているか」を想像するのが心地よいのです。

そして「また会おう」といって二人はお互いの車へ。
車の中で、お互いの昨夜のことを思い出してる。
それは相手が眠ったとき、抱き寄せてキスしてるシーン。

ここでクレジットです。

うわあああああ

ものすごくなんていうか、ハートフル?心揺さぶられる?
そんな感じ!

80分という短さもあるが、あっという間に終わってしまった印象だけど、だけど非常に満足。
もっと見せてよ!というところを見せないストイックさに惚れる!

タイトルの「pit stop」というのは、「少し立ち止まって」という感じか。


本当に、厳しい現実と人生を立ち止まって、そこで出会った相手との一晩のふれあい。


いいですわ、最高でした。




以下、ツイッターメモ


ドッワーああああ この映画最高だった。

ピットストップって「少し立ち止まる」っていう感じか・・ この二人はいろいろ背景にあって、出会うまでが映画のほとんどをつかってしまい、出会ったら意気投合してキスしてセックス、分かれて「また会おう」といって、お互い帰りの車の中で、愛し合った夜のことを思い出して笑顔になってEDていう

辛い人生の中での出会い、今後このふたりはどうなるのか分からないけど・・って感じだけど うああああ すごく映画の音とか雰囲気とか空気感とか最高で・・ 泣けるってのとは違うんだけど うああああ
はまった

これ昨年のアメリカ映画みたいなんだけど、すごくいいわ・・日本でも単館上映とかで来てほしいレベル 雰囲気大事にする系のゲイムービー好きには絶対お勧めや、おっさん同士なのもツボなんやー あー

英語もすごい簡単な感じで片方スパニッシュなので片言な英語だったりで字幕なしでも全然OK 字幕つけたけど、アメリカの英語字幕はCCみたいなものなので「(激しい息遣い)」とかも字幕に表現されてワロタ

しかしテキサスにあんなにゲイいるものなのか・・ホイホイ出会ってるぞ

しかしアメリカって欧州より厳しいのかな・・チン子が絶対映らないな・・ 欧州が映り過ぎなのかもしれないが

あのおっさんどうみても40代後半なのに「35」とかいってた、50台かとおもってたおっさんが34とかいってた まじかよ



(以下、アマコメ、採用されないと思うので・・上の文を少し手直ししただけですが・・・こっちのが私情削ってるので分かりやすいかも)


マイナスな点がない、くらい自分のツボにはまりました。

仕様:ディスクはリージョン1なので海外のDVDプレイヤー必須です。PCでも再現不可能ですのでご注意を。
英語もサブスクリプトつければ全然わかりますし、海外のアメリカ映画の割りにすごく分かりやすい。
発送は海外のショップがいろいろ請け負っている様子、海外amazonでも2000~3000JPYなので2000円台は妥当か(円安なのもあるだろうが)

内容:アメリカ産のゲイムービー。派手さはないが、余分なものを描いてないために非常にシンプルに、しかし登場人物の心のひだはよく描かれていて自然に引き込まれてしまう。
テキサスの田舎が舞台で、ゆっくりと流れる時間の中、主人公とそれを取り巻く人物が中年期に差し掛かったものが多く、人生に疲れを感じ始めているところがあり、若いころのエネルギーもなくし「心休まりたい」と思ってる。主人公ふたりもそう。

主人公の一人(ジャケット右)は結婚して子供もいながらもゲイ、妻もそれを認知してて二人は夫婦生活を無くしている。
妻は他にボーイフレンドをつくり、夫は出会い系で男と知り合っている。
ふたりは別かれることもできるが、子供がいるから、という理由で離婚はせず。
完全に冷めてる?と思いきや、妻がデートから帰ったあと(そのデートは失敗に終わった)寄り添いあい眠るシーンなどもあり、辛いときは心の支えになってもいるよう。

もう一人の主人公(ジャケットの左)はスパニッシュ系のゲイ、かつての恋人は意識が戻らない状態で病院で人工呼吸器につながれている。
仕事帰りに病院に頻回に訪れ、雑誌のコラムなどを読み聞かせてみている。まだ愛しているのかと思いながらも、たまに「僕の声が聞こえている?」と聴く、が返答もなくくじけそうになる。
どうも病院に訪れるというのは義務感とかそういうのもありそう。この彼がこの町を離れられないのもこの目覚めないかつての恋人が足かせになっているもあるだろう。
恋人の姉が訪れ、その姉との交流。
「彼の両親は来ないのか」という主人公の問いに、姉は言葉をにごらす。どうも意識不明の恋人は両親との折り合いが悪かったらしい。
ここらへんは詳しくは述べられてませんが、ゲイということで両親は息子と縁が切れてるような感じなのかと考えてしまう。
えてして、この映画には、「そういう状態」になって登場する人物が多く、ここまでどういう経緯があったのかは説明されてないことが多い。恋人が昏睡になった理由も時期も不明。病気なのか事故なのか。
しかしその「映画内で説明されていない」ということは見るものを不快にさせることはない。
登場人物の「そういう結果、状況なんだ」と、隣で見守っている立ち位置にさせてくれる。
バーカウンターで話している登場人物の話をまるで隣で聴いているかのようなイメージにちかい。
この主人公には若いやはり同じくスパニッシュの恋人もいるのですが、年齢差もあるのかうまく行かず映画の途中で別れてしまいます。
そのとき電話で「君は若いから、なんでもできる。どこにもいける、学校にいったりも・・」と諭しますが、それは「自分は年をとっているからこの町から動けない」と暗喩的に言っているようで、やはりそこに意識不明の恋人を見捨てられないのだろうと思う。

妻がいるから、家族がいるからという男と、見捨てられない人がいるからという男。
この町に骨をうずめようとしている二人の男。

こんな二人が描かれたドラマが実はこの映画のほとんどを占めます。
自分は鑑賞しながら、ジャケットにいる二人のキャラクターはいつ出会うのだろう、どんな恋愛をするのだろう?と期待していたのですが・・
二人が出会うのは本当にラストの20分くらい・・
しかも二人の出会いはドラマチックでもなんでもなく、出会い系です。
その出会い系のシステムが良く分からないのですが、おそらくネットで連絡先交換、相手の顔写真交換、電話でやりとりし、出会う、かんじなのでしょうか?
ここもやはりひどく説明不足です。

「写真で見るより男前だな」なんて言い合い、二人はビールを飲み、
「犬飼ってるんだ、うちは猫がいる」などと会話し(犬や猫の描写も映画にはところどころ入ってて、それでどっちの主人公を描いてるかが分かる。たまに足だけ、家具と動物だけ、などという表現もあるので・・、これもうまいなあと思った)
どうもお互い好印象をもったのか、片方は洗面所へ。
その間にお互いブレスケアとかしてるのがほほえましくて、この映画で初めて微笑んでしまったシーン。
そして二人はキスをし、ベッドに入る。

ベッドシーンはそこそこ尺があるけど、上半身しか移さないとううストイックさ。
見えないところでやってるのはわかるんですが、決してカメラを下におとしません、映しません。
これもよかった。

本当にこの映画は「見えないシーン、見えない時間の間に何をしているか」を見る側が想像するのが心地よいのです。

そして「また会おう」といって二人はお互いの車へ。
車の中で、お互いの昨夜のことを思い出してる。
それは相手が眠ったとき、抱き寄せてキスしてるシーン。
ここでクレジットでした。

80分という短さもあるが、あっという間に終わってしまった印象だけど、だけど非常に満足。
もっと見せてほしい、ところを見せないストイックさに惚れます。
映画の映し方、編集、流れるBGM、どれも品が良かく、見せ方がうまかった。

タイトルの「pit stop」というのは、「少し立ち止まって」という感じか。

本当に、厳しい現実と人生を立ち止まって、そこで出会った相手との一晩のふれあい。
最高の映画でした。

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